華虎桜のこと ～その弐 虎の巻～

　続いては虎、３歳のジャックラッセルテリア(去勢前は♂）である。性格も行動も華とは真逆のアグレッシブなジャックである。

　家族以外の人や犬との関りはほとんどない、というよりも「嫌い」なのである。この見てくれなので散歩していると小さい子が「ワンワン！」と近づいてきたり、すれ違う時「可愛いね💛」などと声をかけてくれたりするのだが、そんな時は突如豹変、喜ぶどころか怒りのギャン吠えで応える(飼い主はもちろん平謝りである）。華と仲良くしている人や犬が来ると「俺以外の奴と仲良くするんじゃね～！！」と華に攻撃を仕掛ける、とても仲良くできる状態ではなくなる…華の交友関係を断絶させる気満々なのである。

　そんな虎が好きなものは「猫」と「フリスビー」である。散歩中行く先で猫を見かけると完全にロックオン！早くそっちに行こうとリードをグイグイ引っ張って行く。で、近づくと

吠えるどころか「ねぇねぇ遊ぼ～♪」としっぽを振って愛想の良いことといったら、まるで別犬である。猫の方は「え？こいつ何？犬だよね？！なんでこんなに近づいてくる！？」と軽くパニクってしまう。結果威嚇してくるが、それでも怒りもせずずっと遊びたそうにたたずんでいるのだ。猫からしたら恐怖だろう。

　家の外ではこんな状態だが、意外なことに家の中では本当に優等生なのである。自分のおもちゃだけで遊び、人間のものをいじったり壊したりしない。トイレも完璧、ハウスと言われたらどんな時でも嫌がらずさっと入る。吠えるのはインターフォンが鳴った時や散歩に行きたくてテンションが上がった時だけ…と、とっても扱いやすいのだ。

　どちらかというと外で優等生してほしいんだけどな。

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